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ClassicとJazzの中古レコード店
商品は全て『LP』です


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 ■オンラインショップ

Classic
 2025/2/22:更新
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 最終更新日<2026/7/8(水)>



おかげさまで開業半世紀!
nigaoe
私達が始めました
海外レコード買い付け
よもやま話


第73回 2026年7月2日
第74回 2026年7月9日


過去のよもやま話

 私がレコード選びをする様子を見れば、どこの店でも社長あるいは店長から声が掛かる。初めて行ったアムステルダムの“コンセルト”でもそうだった。200枚ほど選んだところに年配の者が近づいてきて尋ねる。「これを全部買うのですか」。そして笑顔を見せて、それらをレジの傍に運んで行く。更に100枚ほど選んだところに再びやってきて、「新着をお見せしましょう」と。これはいつものパターンだ。その店では“エサ箱”(ショーケース)の下の箱に入ったレコードを詰め込んでいた。倉庫はこの場所の他にもあるのだろうが、とりあえずそれを見るお許しを得る。広い店だったので、30箱ほどあっただろう。私は一日では見切れないので店頭のものを時間をかけてチェックし、翌日出直すことにする。その日選んだ500枚ほどのレコードを箱に詰めてタクシーを呼んでもらう。
 大量に買えば大抵の店は30%ほど安くしてくれる。アムステルダムはやはりフィリップスが群を抜いて多い。これほど沢山のフィリップスは初めてだ。イギリスでは8割がイギリス・プレスのものなのでオリジナルを探すのに苦労をした。イギリス・プレスのフィリップスやグラモフォンは持ち帰っても売れ行きが悪いのだ。フランスで多く見掛けるフィリップスやグラモフォンもフランス・プレスが多いが、それはイギリス盤よりずっと人気がある。フィリップスと言えば初期盤“HiFiステレオ・ロゴ”のものを誰もが欲しがるが、本場オランダでもこれらは中々見掛けないし、彼らも詳しくて高値を付けている。オランダで嬉しかったのはドイツ・グラモフォンやテレフンケンが多かったことだが、これも気を付けないとオランダ・プレスを選んでしまう。つまり、どこの国に行ってもオリジナル盤を選ぶ苦労をするわけだが、買いつけてきたフィリップス盤をホテルの部屋で惚れ惚れして眺めたものだ。


 私は音楽に負けず劣らず名画鑑賞が好きだ。ゴッホとレンブラントの町に来れば体がうずうずしてくる。その二人の名画家の絵と出会えるチャンスは目の前にあるし、憧れのコンセルトヘボウもそれらの美術館と並んでいるのだ。だがどうしても後ろめたい。私は仕事でこの街へやって来たのだ。そろそろ心の掟を破ろうかと思いながら狭いアムステルダムの街を歩く。小さなレコード店は多いし、ほとんどの店は少なからぬクラシック・レコードを置いている。この街は2時間もあればたっぷりと歩ける。だが、残念なことにフィリップス以外に目ぼしいものは僅かしか無い。勿論どこにでもあるベーシックなものはたくさん買えるが、そのためにアムステルダムに足を運ぶことは無意味だ。レコード買い付けの時はこんなことばかりが頭を巡り、時には足を棒にして回る。
 ベーシックなものと言うのは、大量に出回ったどこでも買えるレコードのことだ。それらは日本に持ち帰っても最低価格しか付けられないし、無暗に買えば10枚以上も在庫がたまり、いわゆるデッド・ストックになり、常に大幅値引きで売るしか方法が無くなる。だが、時々こうしたレコードを中心に、例えば一枚200円で売っている店も見かけた。そんな店でも時間をかけて探せば、中には大当たりするようなレコードを見つけることもある。だが、大量のレコードを揃えた安売り店で一日汗だくになって探した末に3枚の貴重盤を見つけたとしても割に合わない。私は旅費宿泊費を掛けて日本からはるばる買い付けに来ているのだ。そんな店ではいわゆるつまみ食い、当たりを付けた数か所を丹念に見て、持ち前の勘で判断して、どれだけ時間をかけてレコード選びをしたらよいかを判断するのだ。短い時間で何も買わずに済ますことは無い。辛抱して探すことが大切なのだ。


エセー

《観たい・言いたい・聴きたい》

弊社社長による音楽を中心にしたエセーです。

週一度、話題を一つお届けいたします。
tai

58.『フィデリオ』はセヴィリアが舞台だった 2026年7月14日

 ~ 今後の掲載予定 ~

59.二人のレオノーレ
60.二つの第九
61.市民の宝 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス
62.ブラームス オペラ作曲への意欲と挫折
63.二人の蝶々さん
64.歴史的大失敗 『蝶々夫人』初演


過去のエセーは こちらからご覧ください。
 



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