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 さて、LPで復刻されたSP音源〔78回転レコード〕の比率は、CDで復刻されたLP音源の比率を遥かに上回ります。大方のSP名盤はLP化がほぼ完璧に成されました。これはSP・LP・CDの音源の量的な違いによるのですが、つまり、CDでは新録音と同時に、すでに量産されていた膨大なLPの復刻を進めることに限界があります。

 話は戻りますが、大戦前後の不遇な中にこそ不屈の芸術家たちは育ちました。演奏の機会に恵まれず、機会を得ても不完全だからこそ、彼らは少ない機会を貪りました。エルフリーデ・トレッチェルという我が国では知られていない薄幸な歌手は、1934年にドレスデンでデビューしました。1913年生まれの彼女は華麗に花開くべき年代に大戦を迎え、敗戦の不遇にあって、短いけれどもまばゆい輝きを残して40代半ばで世を去りました。ベームは彼女のスザンナを愛で、ザルツブルクで起用しました。カイルベルトと共演したルサルカを聴けば、目の前に妖精を見る思いがします。

 荒廃したタラの大地を前にして立ったスカーレット・オハラの熱き思いは、焦土の中にオペラへの情熱を燃やしたイタリア・チェトラと言うレコード会社と良く似ています。その原動力になったのは、才気溢れる指揮者マリオ・ロッシです。彼はトスカニーニによるスカラ座再生への要請を断りトリノに移り、凄まじい勢いでオペラの放送に没頭しました。敗戦国の、あらゆる面での不備を思えば、こうして生まれた50を越えるオペラの全曲放送録音(時間制限によるカット部分も多い)をレコード化したチェトラの功績は当時にあって奇蹟と呼ぶに値します。

 この二つの話は『復刻の限界』の例として取り上げました。つまり、トレッチェルはCD化されるには無名過ぎ、チェトラ・オペラは数が多すぎます。同時に『巨匠の時代』にあって埋もれさせてはならぬものの例として上げました。命を賭けるほどの強い意志の力で残された芸術、これこそ現代に欠けたるものではないでしょうか。




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